「フリージア」

凍てついた涙の先にあるもの。

熊切和嘉の「フリージア」は、
敵討ちが合法化された世界を描くディストピアだ。

ごく近い未来の日本――。

戦時下の日本で生まれた「敵討ち法」に基づき、
敵討ち執行代理人となった叶ヒロシ。

感情を無くした機械のように、
「敵討ち」を行なうヒロシの前に、
やがて「運命」の闘いが迫る。

北野武の映画のように、
登場人物は淡々と拳銃を構え、
日常の仕事のように人を射殺していく。

逃れようのない過去の罪から、
敵討ちの標的にされるトシオを演じる、
西島秀俊の存在感がこの作品を深遠なものにする。

戦いの果てに人は何を見るのか。

言いようのない「喪失感」を抱えた、
「現代」と近似値の近未来社会はそれさえ教えてくれない。



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by tsunagunpo | 2009-09-07 20:58 | こまいズム