平林物語番外編 ~神様に近い場所で~
もう山の仕事を始めて四十年になりました。
わたしが子どもの頃には、
一つの集落に必ず製材所があったものです。
戦後すぐのこのあたりだと、
切り出す木が飛ぶように売れて、
ほんとうに活気がありましたね。
県産材をつかうということは、
地元で育った木で家を建てたりするわけで、
それはやっぱり地のものをつかうのが一番です。
昔は木の家を建てるのって何年もかかったんですよ。
大工さん、施主さんも待ってくれるのが当たり前だったんですが。
スローライフっていうんでしたっけ。
もっとゆったりと森の恵みを生活に取り入れるような、
そんな暮らしをおくっていきたいと思います。
いつも仕事の前には、氷室神社の大スギを参ってからでかけます。
やっぱり、神様の木ですから。
わたしたち、山の仕事をする人が、
いちばん神様に近い場所で仕事をしているのかもしれませんね。
(この物語はフィクションです)
つなぐでは平林のガイドブックを2月刊行で制作します。お楽しみに!
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by tsunagunpo | 2010-01-25 15:21 | こまいズム