勇士はオリンポスに向かう

夕方、日が沈んだあたりを眺めると、
ひときわ輝く星がある。

宵の明星、金星である。

今は明るくマイナス4等ほどで、位置も高いので見えやすい。

ギリシャ神話では、金星を女神アフロディーテがつかさどる。

歩けばその後に花が咲く、愛と美の女神でもある。
ローマ神話での別名がビーナスだ。

薄暮の空を鮮やかに彩る星を見れば、
古代の人々が美の神の姿を重ねたのも想像出来る。

人知が発達して、
今や日本からあの星に向かって飛べるようになった。

金星探査機「あかつき」の打ち上げは天候不良で延期されたが、
21日には打ち上げられることだろう。

金星と地球は双子の姉妹星だ。
大きさや内部構造がよく似ている。

だが大気は二酸化炭素に満ち、硫酸の雲が浮かぶ。
台風よりはるかに強い風が地表を吹いている。

その理由はよくわからないが、謎を解けば、
地球環境の成り立ちや気候変動を知る手がかりになる。

神々が暮らすオリンポス山の頂上は、
いつも黒雲に覆われ、雲の中では雷鳴がとどろく。

「あかつき」には、その山頂に向かう勇士の風情があるのである。



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by tsunagunpo | 2010-05-19 09:20 | こまいズム