アウトレイジ

全員悪人。

北野武の「アウトレイジ」は、
全編に暴力があふれる群像ヤクザ映画だ。

巨大組織山王会本家の若頭は、
傘下の池元組が対立する村瀬組と近づいていると聞き、
池元組長に村瀬をしめろと命令する。

だがもともと池元はこうした汚れ仕事に手を出す気は無く、
さらなる下部組織である大友組にすべて任せてしまう。

いつもこうした面倒事ばかり押し付けられる大友は、
いいかげんうんざりしていたが、
武闘派のメンツにかけ全力で敵をつぶしにかかる。

近年の内向きな作品「TAKESHIS’」、「監督・ばんざい!」、
「アキレスと亀」をへて北野武は、バイオレンス作品に戻ってきた。

どこの社会にもある上下関係がテーマである。

中間管理職、最下層の下っ端労働者、あるいは最高経営者。
それぞれ悩みをもち、それは尽きることが無い。

そんな、誰もが共感できる人間模様を、
ヤクザ社会というある意味極端にデフォルメされた舞台で描く。

娯楽性豊かなドラマと暴発する狂気。

北野武はこの作品を撮ることで再び、
新たなステージに立ったのである。





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by tsunagunpo | 2010-07-16 21:54 | こまいズム