防災ヘリ墜落に想う

真夏の沢にうずくまる白い機体は、
羽をむしり取られたトンボが身をよじりながら、
慟哭をこらえているかのようだった。

埼玉県の防災ヘリコプター墜落では、
機長や救助隊員ら5人が亡くなった。
遭難した女性1人の死亡も確認された。

宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」は、
こんなお話である。

若い火山技師ブドリは、飢饉を防ぐために
火山を噴火させて気温を上げようと考える。

しかし、起爆装置を押す最後の1人は生きては帰れない。

たくさんの人を救いたいというブドリの決意は固い。
自分がやるという老技師を説得し、たった1人で火山島に残る。

賢治は「銀河鉄道の夜」でも、
級友を救おうとして水死してしまう少年を描いた。

他人の真の幸福のためならば、
自己を犠牲にしても惜しくはないという、
他者との熱いかかわり方にこそ賢治の真意はある。

命を救おうとした命が失われた。

隊員たちは無事帰還していたら、
これからも何人もの命を救ったことだろう。

一日一日をいとおしく生きること。

それは使命感を持って任務に就いている人たちに、
我々が支えられていることを享受することに他ならない。


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by tsunagunpo | 2010-07-27 17:23 | こまいズム