トウキョウソナタ

家族が奏でる不協和音の行方。

黒沢清の「トウキョウソナタ」は、東京の、
ごく普通の家庭の崩壊と再生を描いたホームドラマだ。

小学6年生の次男・健二は、
父に反対されているピアノをこっそり習っている。

父親はリストラされたことを家族に打ち明けられない。

兄は米軍に入隊しようとしている。

やがて家族全員に秘密があることが明らかになっていく。

小泉今日子の存在感が壊れゆく家庭を穏やかに包み込み、
主人公の主婦の絶望と希望を見事に重なり合わせる。

彼女は、どこか世界の外側にいる。

登場人物たちの誰もが何かに失敗し、
その失敗を何とか挽回しようと足掻き、
成功への道を歩もうと生きている。

彼女はそんな「成功と失敗」が作り出す世界にぼんやりと距離を置く。

ただひたすら生きることの悲しみと苦しみと喜びに向けて、
彼女はひっそりとだが、自分の足で歩み始めるのである。





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by tsunagunpo | 2010-09-01 19:39 | こまいズム