サマーウォーズと犬神家の一族

僕らは夏の夢を見る。

細田守の「サマーウォーズ」は、
ヴァーチャル世界での戦いを描いた、
オリジナル長編アニメーションだ。

数学が得意だが気弱な高校2年生の健二は、
憧れの先輩・夏希に頼まれ、夏休みの間、
彼女の実家で夏希のフィアンセとして過ごすことに。

そんな時、健二はネット上の仮想空間OZで起きた
事件に巻き込まれ、その影響が現実世界にも波及する。

健二は夏希の一家ともども、世界の危機に立ち向かう。

もはや仮想と呼ぶには現実的すぎるデジタル・ネットワークと、
生々しい人的ネットワークの対比が鮮やかである。

舞台となった長野県上田市の夏が何よりも眩しい。

この夏の描写に、ふとしたデジャヴゥを感じてしまう。

そのデジャヴゥは市川崑の「犬神家の一族」であるまいか。

「犬神家の一族」は上田市でロケされ、
大家族の中で事件が起こり、他者=主人公は、
最初は何も出来ず、事件に立ち会うことしか出来ない。

監督の細田守は1967年生まれの43歳である。

彼にとって市川崑のスタイリッシュさが、
映画の原体験だったのではないか。

細田はそんな牧歌的な日本ならではの風景と、
デジタル世代の可能性を肯定する。

仮想空間と現実という、
2つの世界を行き来することで得た世代ならではの能力こそが、
世界を救う。そんな楽天性が心地よい。

主人公の勇気と地方都市のいぶき、
そして大家族という人の繋がり。

この作品は、当たり前だった世界のどこかにある、
そんな日常の暮らしの素晴らしさを謳い上げるのだ。







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by tsunagunpo | 2010-10-17 00:11 | こまいズム