アンナと過ごした4日間

猛り狂った一途な思い。

イエジー・スコリモフスキの「アンナと過ごした4日間」は、
ポーランドの鬼才、17年ぶりの監督作品である。

ポーランドの地方都市。

病院の火葬場で働くレオンは、
中年になった今も年老いた祖母と二人で暮らしている。

木訥とした彼は、数年前にレイプ事件を偶然目撃してしまい、
不運にも濡れ衣を着せられ逮捕されてしまった過去を持つ。

しかしレオンは、その時の被害者である、
看護師のアンナに心奪われてしまう。

そして、いまでは自宅の窓から双眼鏡で、
彼女の部屋を覗くことが日課となっていた。

アンナへの恋心は日増しに高まり、
ついに、祖母が亡くなってまもなく、
レオンは計画していた行動に出る。

鬱蒼とした森へと続く長い一本の道、
古色蒼然たる教会の尖塔と家並みが続く寂れた集落は、
そこだけ現代から隔絶した小宇宙である。

忌まわしい悪夢の記憶のフラッシュバックや、
血塗られた手首、鈍い光を放つ斧、
川面をゆっくりと流れていく牛の屍といった、
禍々しいイメージが積み重ねられる。

当初、おぞましき犯罪者かに見えたレオンが、
次第に、観る者に不可解な共感を呼び起こす。

予めレオンの不幸な宿命は、
彼の根源的な不安や怯えに塗り込められているのだ。



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by tsunagunpo | 2010-11-22 12:48 | こまいズム