道~白磁の人~

歩いた道の、その先に。

高橋伴明の「道~白磁の人~」は、
民族を越える 熱い友情を描く、史実に基づくドラマだ。

日韓併合から4年後の1914年。

朝鮮総督府の林業試験場で働くことになった、
23歳の浅川巧は、京城に渡る。

そこで出合った朝鮮の工芸品・白磁の美しさに強く惹かれる。

職場では同僚のチョンリムから朝鮮語を習い始め、
研究に没頭する日々が続く。

チョンリムとも友情を育んでいくが、その一方で巧は、
朝鮮の地で横暴に振る舞う日本人の現実を知る。

葬送と再生の物語である。

白磁は浅川巧の人間性を表すメタファーであり、
林業家と家庭人としての姿に焦点が当てられる。

ペ・スビンが演じるチョンリムの造形が素晴らしい。

ほとんどの日本人が朝鮮人を蔑視する中、
巧は分け隔てることなく接しチョンリムと友情をはぐくむ。

巧に惹かれるチョンリムだが、
祖国を蹂躙した日本人との友情は儚い。

チョンリムが抗日運動による容疑で逮捕され、
自らが病魔に犯されても巧の心はぶれない。

巧の最初の妻、チョンリムの親友、そして巧本人の葬送が、
それぞれの人物の決意の行方を、静謐に帰結させ、
残された人々の再生を予感させるのだ。

民族を越えて人と人は契りを結ぶことが出来たのか。

我々は浅川巧の歩いた道の、その先をまだ知らない。




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by tsunaguNPO | 2012-06-23 13:18 | こまいズム