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檻の中で

ヒト以外の動物の世界に「いじめ」は存在しないらしい。

動物にあるのは攻撃だけである。

縄張りやメスをめぐる争いがエスカレートし、
闘いに発展する。

壮絶な闘いも勝負がつけば、それまでだ。

敗者は逃げるか許しを請う。勝者も深追いはしない。

ヒトも外の敵には激しく攻撃する。
だが対象がいなくなった途端、今度は内に向かう。

これがいじめというものらしく、一種の奇形という。

閉鎖空間では動物の攻撃は陰惨を極める。

穏やかな生き物と思われるハトは、
檻の中では意外な一面を見せるらしい。

弱いハトを執拗に攻撃し、
死んでもはらわたを食いちぎったりする。

闘い慣れていない分、攻撃は徹底しているのだ。

学校を閉ざされた檻に例えれば、
子どもたちは逃げ場を失ったハト同然なのかもしれない。

まずヒトの中に残虐さの資質があることを認める必要がある。

その上で暴力やいじめに敢然と立ち向かう勇気を持つのだ。

いじめは傍観者が多いほど、
エスカレートするという研究報告もある。

見て見ぬふりはもうやめるのだ。

そうしないと、日本社会の背骨が本当に溶けてしまうだろう。

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by TsunaguNPO | 2012-07-21 10:01 | こまいズム