ダークナイト ライジング

強い暗黒と弱い暗黒。

クリストファー・ノーランの「ダークナイト ライジング」は、
鳴り物入りの新生バットマン3部作完結編である。

前作「ダークナイト」から8年。

ゴッサム・シティーは犯罪なき安全な街となり、
バットマンは出番もなく半引退状態である。

そこへバットマンへの復讐を誓うテロリスト、ベインが現れる。

ベインは周到な計画と圧倒的な暴力によって、
ブルース・ウェイン=バットマンからすべてを奪い去る。

外向的な暗黒と内向的な暗黒が、真っ向から激突する。

善と悪の戦いではない。光と影の戦いでもない。

それは悪と悪の対決であり、影と影の内戦に近いのだ。

「ダークナイト ライジング」はマスクをかぶった、
スーパーヒーローについての映画ではない。

マスクをかぶらずとも、
人はヒーローとなれると宣言する映画だ。

ベインに敗北したバットマンはマスクをはがされ、
地の底に放擲されてまう。

だがブルース・ウェインは生身の人間として、
一人で立ち上がり、圧倒的な意志の力で甦る。

それはバットマンとしての復活ではない。
あくまでも人間ウェインの再起なのだ。

人は特別な能力ではなく意志によってヒーローとなる。

暗黒叙事詩は大音量のヘビメタではなく、
崇高な決意を人にまとわせる。

クリストファー・ノーランは3部作最終章にふさわしい、
黙示録的世界を展開し、交響曲の全弦合奏を響かせるのだ。

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by TsunaguNPO | 2012-07-31 11:36 | こまいズム