メランコリア

我々は呆然としながらも、
終焉を受け入れるしかない。

ラース・フォン・トリアーの「メランコリア」は、
かつてないアプローチが心に残る叙事詩だ。

その日はジャスティンにとって、
人生最高の1日になるはずだった。

マイケルとの結婚パーティーは、
姉クレアと夫ジョンの豪華な邸宅で盛大に開かれた。

しかし、皆の祝福を受けながら、
ジャスティンは激しい虚しさと気だるさに囚われている。

そして、パーティーは最悪の結末を迎える。

憔悴しきったジャスティンが、
クレアとジョンの邸宅を再び訪れた際、
惑星メランコリアは地球に異常接近していた。

この作品は観客を選ぶ。

心の病について描かれたり、
精神病が語られる映画は数多く消費されている。

だがこの作品を送り出したラース・フォン・トリアーは、
実際に精神を患っている「やばい」ヤツなのである。

共感と理解がこの作品の隠れたテーマだ。

その監督の意図が観客に届くのか、届かないのか。

ワーグナーの「トリスタンとイゾルテ」の旋律にのせ、
地球に迫る妖星=メランコリアは、ただ禍々しく鮮烈に美しい。

家族が静かなパニックで精神を壊す中で、
主人公のジャスティンは破滅を目前にして平明な心を取り戻す。

彼女が見た世界の終わりは彼女の幻想だったのか。

世界は輝き、終焉は甘美であり続けるのである。

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by TsunaguNPO | 2013-02-05 20:56 | こまいズム