カテゴリ:こまいズム( 259 )

ファンタスティック Mr.Fox

野生を取り戻して、生きること。

ウェス・アンダーソンの「ファンタスティック Mr.Fox」は、
ロアルド・ダールの原作を人形アニメで描いた異色作だ。

キツネのMr.Foxは農家の主人が仕かけたワナにかかり、
妻のMrs.Foxと絶体絶命のピンチに陥る。

その時、Mr.Foxは明日の朝まで生き延びられたら、
泥棒ではないまっとうな仕事をすると誓う。

2年後、すっかり足を洗ったMr.Foxは、
妻と変わり者の息子アッシュと3人で穴暮らしをしていた。

しかし貧乏な穴暮らしに飽き飽きしていたMr.Foxは丘の上の家に引越し、
その向かいにある3つの農場での泥棒を計画する。

87分のチャーミングな掌篇である。

泥棒狐の物語だが、動物たちの物語ということではなく、
あくまでも人間社会を動物社会に置き換えて描かれた寓話だ。

「置き換え」というより「一体化」と言った方がいい。

「作り物」と「生身」の融合が、そこでは起こっている。

ペットを見るような親密さではない。

私たちがかつてそうであったものが不意に、
未来世界からこちらに向かって何かを語りかけてくるような、
そんな根源的でもある未来からの懐かしい呼びかけがある。

単なる狐が主人公の人形アニメだが、
そこには人類の誕生から未来までの、
果てしないスケールの時間が詰まっているのだ。





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by TsunaguNPO | 2011-11-04 16:44 | こまいズム

1/70億の孤独

36億人。

子どものころ、そう習った、
世界の人口が今月末に70億人を突破する。

世界人口白書の推計である。

人口が倍になった時間を我が半生と重ね、
妙な感慨を覚える。

そして我々は、あらかじめ孤独だ。

人口統計として、
昨年の国勢調査の確定値が出た。

5年前の調査と比べて日本人の人口は初めて減少、
一方で在留外国人を含めた総人口は増えた。

日本人は減っても日本の人口は減らない。

いよいよそういう時代に入ったということだろうか。


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by TsunaguNPO | 2011-10-27 10:05 | こまいズム

つなぐNPO「旅するミュージアム」

つなぐNPO「旅するミュージアム」。

本日は、フォーハーツカフェにてご披露です。

新作の缶バッヂ付き甲府市立動物園ガイドブックに、
昨日も好評だった、クニマスフィギュア付きガイドブック。

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かわいいイラストのTシャツもあります。
左側がイラストレーターの市川さん。
そんなしかめっ面しなくても(笑)

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岡本さん制作の甲斐犬「チョコくん」も待ってるワン!

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その他の出没情報はこちら → こうふのまちの芸術祭2011

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by TsunaguNPO | 2011-09-24 12:40 | こまいズム

ザ・タウン

ここへ残るか、先へ行くか。

ベン・アフレックの「ザ・タウン」は、
ボストンを舞台にしたクライム・サスペンスだ。

全米一、銀行強盗発生率の高い街ボストン・チャールズタウン。

そこで育ったダグは、父親は強盗で刑務所に収監され、
母親は失意の中で自殺した。

ダグは当然のように強盗を生業として暮らしている。

だがある日、強盗に入った、
銀行の支店長クレアに一目惚れをしてしまう。

そんなダグの一味にFBIの捜査の手が迫る。

タイトルどおり、街の物語である。

この映画を見る我々の目の前に、貧しく荒れ果てた町があり、
その厳しさの中で最低限の暮らしをする人々がいる。

暴力・ドラッグ・売春は日常茶飯事、
人々はそこから抜け出すことを夢見ては夢破れ、
その希望と絶望の間で死んでいく。

これは我々の物語だ。

その悲しみと痛みは映画によってというより、
我々の内側から出てきたものなのだろう。

厳しく悲しい物語を見たから悲しいのではなく、
我々が悲しいから悲しいのだ。

映画の歴史の中で、
同じような物語は数限りなく語られてきた。

いつでもどこでも同じことが繰り返され、
人は生き、人は死ぬ。

その繰り返しが地層のように積み重なり、我々の現在がある。

どうにもならないその歴史の重さを引きずりながら、
我々はFUCKでやるせない現在を生きているのである。





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by TsunaguNPO | 2011-09-07 19:04 | こまいズム

愛のそよ風

人は大人にはならない。
ただ。歳を取るだけだ。

クリント・イーストウッドの愛のそよ風は、
孤独な中年男性とヒッピー少女の関係を描いたメロドラマだ。

不動産業を営む裕福な壮年・フランクは、
ある日ヒッピー風の少女・ブリージーと出会う。

初めは自由に生きる彼女に、
苛立ちを覚えていたがフランクだったが、
彼女の無垢な魂に惹かれていく。

フランクは旧世代の男で、
ブリージーとは孫ほど歳が離れている。

フランクとブリージーは「愛し合う」という形で、
世代間の溝を埋めていく。

しかし、フランクは素直に愛を肯定できない。

友人たちの視線も気になるし、
別れた妻との関係からも少なからず影響を受けている。

だから、ブリージーに対しても、
「愛に見返りを期待しないのか」と問いかけずにいられない。

ブリージーは「ただ愛するだけ」と答える。

愛しているということに理屈は要らない。
ただ愛することに忠実であればよい。

そんな当たり前のことを、
愛の作家クリント・イーストウッドは、
ミシェル・ルグランの美しい旋律とともに、
愛なき薄汚れた世界に生きる我々に突きつけるのである。





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by tsunagunpo | 2011-08-14 11:28 | こまいズム

つなぐNPO in Facebookページ

お陰様で、Facebook上に開設した、
つなぐNPOのサイトは皆様のご協力もあり、
無事にアドレスが取得されました。

Facebookページのアドレスは、
http://www.facebook.com/tsunagunpo です。

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Facebookアカウントを取得していない方でも、
ページをご覧いただくことが可能です。

Facebookアカウントをお持ちの方はぜひ、いいね!を。

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by tsunagunpo | 2011-07-25 14:37 | こまいズム

Facebookに

Facebook上に、つなぐNPOの「Facebookページ」を作成しました。

いいね!ボタンを押してくれた方が25名を超えると、
Facebookのつなぐ独自ドメインが作成できます。

Facebookに参加されている方、
ぜひ、つなぐNPOの「Facebookページ」に訪れていただき、
いいね!ボタンを押してくださいm(_ _)m

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by tsunagunpo | 2011-07-12 19:37 | こまいズム

SUPER8 スーパーエイト

空を見上げること。

J・J・エイブラムスの「SUPER8 スーパーエイト」は、
スピルバーグ初期監督作にオマージュを捧げたSF大作だ。

1979年、米空軍はネバダ州エリア51の一部を閉鎖した。

ある物をオハイオ州の施設に輸送しようとするが、
貨物列車が脱線事故を起こしてしまう。

そして、その中から何かが蠢きだす。

8ミリカメラで映画製作をしていた少年少女たち。

彼らは事故現場に遭遇し、国家機密の謎に巻き込まれていく。

70年代の田舎町、引き裂かれた家族、
そして、未知なるものの襲来。

スピルバーグ映画の意匠が散りばめられ、
往事を思わせる精妙な画調によって、
我々は多感な「あの頃」に引き戻される。

母親を事故で失った内向的な主人公の少年にとって
“8ミリ”は、悲しみを打ち消し友情を育み、
恋愛をもたらす成長への装置だ。

無性に空を見上げたくなる夢幻のスピリットを内包し、
少年少女は父親との世代間断絶を埋めるだろう。

微妙に変質して伝わりゆくこころの空しさは、
80年代を生きた、我々の琴線に触れながら、
予め失われた悲しみを再認識させるのである。





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by tsunagunpo | 2011-07-02 21:33 | こまいズム

キャタピラー

どうして、あんたはそんな姿で帰ってきた。

若松孝二のキャタピラーは、
哀しくも酷い性愛のスペクタクルだ。

第2次世界大戦中の日本、地方のとある農村。

シゲ子の夫・久蔵にも赤紙が届き、勇ましく戦場へと向かう。

しかし戦争から戻った久蔵の顔は、
無残にも焼けただれ、四肢を失っていた。

村中から奇異の目で見られながらも、
多くの勲章を得た久蔵は「生ける軍神」として崇められる。

シゲ子は戸惑いながらも久蔵の尽きない食欲と性欲を埋めていく。

やがて日本に敗戦の影が色濃く迫り、
久蔵は自ら戦場で犯した悪行に苦しみ始める。

中国戦線へ出征し正義の名の下に、
強姦と虐殺の限りを尽くしてきた姿が、
執拗に何度もフラッシュバックされる。

勲章、勲功を称える新聞記事、
そして昭和天皇皇后の御真影。

異形への嫌悪は徐々に軍神の貞淑な妻としての誇りに変容する。

だが妻は偽善と欺瞞に満ちた戦争のシンボル=夫に怒りをぶちまけ、
関係性は反転して妻は夫を性の道具として扱うまでになる。

食欲と性欲だけを残し、
芋虫のようにのたうち回るグロテスクな姿は、
だらだらとアメリカに依存した偽りの平和を貪り、
経済を拠り所に生き長らえた、現代日本のメタファーだ。

「戦後」は未だ終わっておらず、
愚行は何度でも繰り返されることを、
若松孝二は切実な思いで訴えかけているのだ。





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by tsunagunpo | 2011-06-25 22:10 | こまいズム

「Colerful カラフル」

灰色一色だと思っていた“真”の世界は、
よく見ると、いろんな色を秘めていた。

原恵一の「Colerful カラフル」は、
直木賞作家・森絵都のベストセラー小説を映画化した、
魂のジョブナイルである。

天上界と下界のはざ間でさまよっていた“ぼく”の魂は、
プラプラという名の天使から人生に再挑戦するチャンスを与えられ、
自殺したばかりの内気な少年・小林真の体に入り込む。

真として生き返った“ぼく”の魂は自殺の理由を知るが、
その真らしくない振る舞いで周囲の環境を少しずつ変えていく。

ヘビーで生々しいファンタジーだ。

誰もが抱える人生の“闇”とは何か。

それは、オトナにとってはどうでもいいような、
些細な日常の積み重なりが澱となった姿である。

一見普通の家庭が、実は壊れた実態を露わにするとき、
我々はそれこそが日常であると了解するだろう。

自分が気づいていないだけで、我々には、
身近に小さな幸せがたくさん散りばめられているのだ。

君に伝えたい。

君の苦しみの一部は君だけでのものではなく、
多くの同じ年代の子が感じていることなんだ。

多くの子がそれを乗り越えてきたように、
君にもきっと乗り越えてゆくことができると思う。

あえて言う。だから負けるな、と。





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by tsunagunpo | 2011-06-18 20:55 | こまいズム