ゾンビが社会を糾弾する
そしてまた屍体は蘇る。
ジョージ・A・ロメロは最新作、
「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」で、
救いの無い悪夢の始まりを改めて描いた。
街でのゾンビ発生のニュースを耳にした映画学科の学生たちが、
キャンピング・カーに乗り込んで命懸けの撮影日記を綴っていく。
いかなる非常事態にもカメラを手放さない主人公ジェイソンは、
自前のゾンビの映像をYouTubeで公開していく。
すると凄まじい数のアクセスが殺到し、
我も我もと世界中から最新の衝撃動画がアップされてくる。
甦る死者の数に負けじと、
ネット上に溢れかえる“死”の記録。
この鋭い批評性と現代性が素晴らしい。
ジョージ・A・ロメロの野心作はゾンビ映画という、
古典的なジャンルに、新たなエネルギーを注入し
情報操作される社会を糾弾しているのである。
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by tsunagunpo | 2009-08-03 10:46 | こまいズム