(500)日のサマー
ボンクラの明日は切ない。
マーク・ウェブの「(500)日のサマー」は、
ビター・スウィートなラブコメディである。
建築家を夢見つつもグリーティング・カード会社で働くトムは、
社長秘書として入社してきたサマーに一目ぼれをする。
運命の恋を信じるトムは果敢にアタックし、
遂に一夜を共にする。
しかし、サマーにとってトムは運命の人ではなく、
ただの「友だち」でしかなかった。
そんな、トムとサマーの500日の出来事が軽快に描かれる。
若い男女が出会う。男は思いきり惚れっぽく、
絶望的にロマンティックな性格だ。
一方、女はきわめて現実的で、
恋に恋する幻想などかけらも持っていない。
それでもふたりは好意を抱き合う。化学変化も兆しはじめる。
ロマンティック・コメディの常道に見えるが、
そう簡単にことが進まないのは、技ありの脚本の勝利だ。
11日目の記憶のつぎは488日目の記憶。
さらにそのあとは249日目。
記憶のシャッフルにはなんの法則もない。
人生にも恋愛にも法則なんてないんだよと、
作り手は軽やかにほろ苦い事実を、
これまたボンクラな観客に突きつけるのである。
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by tsunagunpo | 2010-10-25 13:24 | こまいズム